s.gif手にとる宇宙 Space in Capsule[3]
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5.展示についての提案 s.gif

今回(2003年12月研究報告会)の提案に際しては、カプセルがどのようにして持ち込まれたかということについて、ドキュメンテーションなどによる表示があることを前提とし、主にカプセルそのものの展示、観客との接点の持ち方について提案をおこなった。

カプセルが手に触れられるような高さに固定する為の展示台として、330x330x高さ800mmの黒御影石を用いた。さらにその上に、330x330x高さ300mmの透明のシリコンラバーのキューブを積み重ねる。このキューブには、上面から、底面(黒御影石の上面)まで開いた手のかたちの穴が穿たれており、その手のひらの中心あたりに、カプセルが黒御影石の上に直立している。
これは、手を開き、透明なキューブの上面から、穿たれた手の型に沿うように手を降ろしていくことでカプセルに触れるのだということを観者に示唆している。
同時に、黒御影石の部分は地球ないしは地球のコアが抜き取られたイメージ、その上の透明なキューブは地球を取り巻く大気あるいは宇宙というように、観者が巨視的な視点に立ち、地球を取り巻く宇宙を想像しながら、カプセルに触れるというイメージづくりの手助けとなるような目論みである。
これは研究報告会当日、会館ホールの入口に展示された。

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6.今後について s.gif このプロジェクトに関しては、「宇宙」を採取した後、地球に持ち帰り、真空状態を長期間保持するためのカプセルの材質と形状、船外活動をおこなう宇宙飛行士にとっての作業性という技術的問題と、このプロジェクトの目的である、はたして観者がこの小さなカプセルに触れることで、地上を遠く離れ、宇宙から地球を見るような視点に立てるかどうかということが大きな課題であった。
このうち、カプセル自体の技術的問題については、2002年度までの調査研究で、宇宙飛行士へのインタビューと、それに基き、宇宙開発に関わるバルブ専門業者の協力でおこなった具体的な設計図面と試作品制作による提案により、時期と場所が具体的に確定すれば、実現は可能という感触を得た。
もう一点の、カプセルに触れる観者の視線の操作という課題については、カプセルのプレゼンテーションを工夫することで効果的な結果が期待できると考えている。
展示方法についての考察でも報告したが、カプセルがどのようにして持ち込まれたのかという背景を効果的に伝えるということと、そのカプセルに観者が手を触れる際にどれだけ緊張感を与えられるかが、「宇宙を手にとる」という実感を得るための鍵となる。
2003年度の展示についての提案ではおこなえなかったが、実際に宇宙飛行士が船外活動で「宇宙」を取り込む瞬間を記録する映像、それをおこなった宇宙飛行士個人を伝えるインタビューの映像、カプセルの構造を伝える図面と解説などのドキュメンテーションが、カプセルに手を触れるというプレゼンテーションの場にそろうことで劇的な効果が期待できると考える。
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