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液状物質 - 2

2. 液体の性質
地上では,液体は下にたまるものであるが,微小重力のもとではつぎのような液 体の性質が顕著になる。

  1. 液体の形を決める力として表面張力が支配的になるので,液体は表面積を小さくするようにその形を変えることになる。 宙に浮いているときは丸くなろうとする。 また,容器に入っているときは,液体は濡れ性のため容器にくっつき,内部に丸い空洞をつくろうとする。

  2. 濡れ性のあるももにくっつき,浸透しようとする。 液体は何にでも付着してしまうので,液体を使った実験を行うためには,何らかの方法で液体を保持する必要がある。 また,液体が体に付着すると,顔面を覆って窒息させる危険があるので,大量の液体の流出は避けなければならない。

  3. 内部に泡ができると,重力がないため内部に留まり,表面へ出てこない。したがって,泡が実験の障害になるときは,その除去が問題 となる。

AAS研究グループでは,液体のこのような性質を見るため,2001年のパラボリックフライトを利用して,つぎの予備的な実験を行った。


容器の中の水の形状

透明なプラスチック容器に 2/3 ほど水を入れた実験では,パラボリックフライト中に容器を浮かせると,水が容器内面に付着し内部に大きな泡がいくつかできた。 実験の時間が短かったため,泡がひとつになるところまでは観察できなかった(図1)。

水を毛皮で保持する実験

濡れ性を利用して毛皮の先に水を保持するという実験のため,透明なプラスチック容器に水と濡れた毛皮を入れてパラボリックフライトに臨んだ。 水の量が多かったためか,水が容器の内側に付着してしまって,毛皮の方に集めることはできなかった。 逆に,水が壁面に集まるという性質が顕著に出てしまった(図2)。

スティック風船に入れた水の挙動
水を機内にじかに出すことが許可されなかったので,水をスティック風船に入れて持ち込んだ。 支配する張力は,水の表面張力ではなくゴム膜の張力であったが,重力から解放されたスティック風船の表面が張力によってゆっくりと波打つ様子を確認するこ とができた(図3)。

Fig. 1 Fig. 2 Fig. 3
図1 図2
図3


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