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液状物質 - 3

3. 宇宙での液体のふるまい − これまでの試み


微小重力下での液体を使った実験やパフォーマンスは, これまで主として宇宙飛行士の興味にもとづいて行われてきた。 地上とちがって表面張力が目に見える形で現れるので, 宇宙開発の初期の段階から,宇宙飛行士は自ら進んで液体を使ったパフォーマンスを行ってきた。 滞在時間が長くなってからは,水や色がついた飲料など持ち込み可能な液体を用いて工夫した実験も行われている。
下の写真は,STS-47 ミッション (1992年) において,水球に桜の花を入れる毛利衛飛行士である (写真は NASA による)。

Mouri
「水中花」,花は食料として持ち込まれた桜


液体の保持には苦労しているようである。 たとえば,毛利飛行士は水の玉に糸を通して水玉をゆっくりと移動させている。 液体の保持で最も容易と思われる方法は,ループに水の膜(薄い膜,厚い膜)を張ったり水の球を閉じこめる方法であろう。 ループを水が入った袋の中に入れてそっと引き出すと,水が付着した状態で出てくるので, あとは袋の口の開閉で水膜の厚みを調整すればよい。 これだと,水が浮遊したり飛散する心配をする必要があまりない。 ループは,ISS で科学実験 Don Pettit Space Chronicles の一環として行われた実験で使われた。 以下に,ISS で行われた実験の一部を挙げる (写真は NASA による)。

Surface tension
レンズ状の水膜に作った滴 (しずく)
Surface tension
レンズ状の水膜における表面張力波と滴の発生
waterbag
ループに水膜を張る方法
coloured ink
水膜とインクによる「墨流し」
stirred water
かき混ぜられた水膜
water ball
ループに保持された水玉


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