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干菓子−2
交信記録についての詳細


交信内容の詳細については,干菓子の具体的提案 (記録9) を除いて省略させていただきます。


1.「干菓子について」 NASDA から AAS へ

2.「干菓子サンプル発送」 AAS から NASDA へ

3.「干菓子搭載パッケージについて」  NASDA から AAS へ

4.「干菓子提出時期について」 NASDA から AAS へ

5.「NASA food Lab. による微生物検査」 NASDA から AAS へ

6.「干菓子受け取り」 NASDA から AAS へ

7.「NASA food Lab. 担当者より品質保証期限について」 NASDA から AAS へ

8.「NASA food Lab. 干菓子品質保証の件」 AAS から NASDA へ

9.「『干菓子』、野口宇宙飛行士への具体的提案」 AAS から NASDA へ

干菓子の件、メモ状になってしまってなかなかわかりづらい点があると思います。箱等も原寸大の試作を行 なっています。野口さんの意見はとても重要です。 コラボレーションとしての作業を強調したいと考えています。

干菓子制作にあたっての留意点
(1) 我々(AASグループ)、野口氏と和菓子制作者の三者によるコラボレーションである。
(2) 美と味の世界に生かされた日本古来からの伝統と文化を生かしながら、新しい視点でとらえなおす。
(3) 日本特有の文化形成を宇宙環境という「場」の中で充分に生かすことを考える。
(4) 野口氏によって、野口氏と同乗されるフライトクルーの人達(文化の異なる)との文化面、精神面でのよりよいコミュニケーションが生かされることを期待す る。

制作に当たっての野口宇宙飛行士への具体的提案
和菓子の原点は味を賞味することはもちろんのこと、自然、万物あらゆるものの生命を人間の心の中で捉え直して、一つの形式美に還元して、また、心の中で味 わ うことに他なりませんので、色や形で示されたものを自然観や心の中の動きに照らしながら、さらに味を楽しむと、また、心の世界がさらにひろがると思われま す。
本来和菓子には飲茶(抹茶等)がつきものですが、こうしたものを何らかの形で取り込むことは出来ないものでしょうか? 自然観の表わし方、とらえ方として春夏秋冬の季節感は重要なものの一つですが、今回の野口氏のフライトは3月初めなので早春となります。さらに野口氏の誕 生月は4月と聞いていますので、このことも考慮すると「春」、「早春」をテーマにして進めたほうが良いと考えます。さらにイメージをより確実に拡げるもの にする為には、干菓子の「銘」名称も大切なものの一つです。これについても野口氏の方でこれはぜひ取り入れて欲しいと思われる言葉や物やその形象があれば お教えください。また、菓子箱の形式を3種類ほど試作しています。その中に入れたい菓子として野口氏の誕生年のえと(干支)をアレンジし、デザインしたも の を是非にと考えています。野口さんの誕生年は1965年と聞いていますので、巳(ヘビ)歳となりますので、別紙のようにデザインされた箱と干菓子をと思っ ています。それと同時に、野口氏のシャトル同乗クルーメンバー全員の誕生年がわかれば、これも菓子の中の一つの干支のデザインの中に入れれば干菓子を味わ うに際して、コミュニケーションを通して、クルー個人、個人と文化面の交流や思わぬ出来事が発見できるかもしれないと期待していますが、このような案、如 何ですか? ぜひ実現したいと思っていますが。この干菓子の内容は、野口さん以外のクルーの方々は事前には知らせないで突然賞味していただくことが条件になりますが、 このことも考えてみてくれませんか? この案「第2案」は、他の形花や花びらと同時に動物(干支)の菓子も空間に遊泳(浮遊)させながら、それぞれのクルーが自分自身の動物の形の干支をとらえ て賞味することになります。

Fig.0
別紙メモ


第1案、第2案、第3案は別紙メモ状態です。

箱の形状について
・7角箱 この形状は8角形や6角形に較べて自由さが見られるという事とシャトルの搭乗者数が7名と聞いていますので、この点においてもうまく符合すると 思われるからです。
・楕円箱 野口氏の誕生年の「巳」のデザインを使用しようとしたところ、この形が一番適切だと思われると同時に、やはり自由な形で宇宙的形状に思われま す。

菓子の内容について
自然物の中でもやはり美しい花をあしらったもの(植物)が中心になりますが、他には魚や動物、岩や水の流れ等という事になります。野口氏がぜひとも入れた いと思われるものがあれば意見をお聞かせください。思い入れの深い花等があればお聞かせ下さい。

第1案  (別紙−1、別紙−2)
「春の声」苔庭 苔宇宙
早春の色彩の緑を強調するために「苔」の緑を中心にして全体を緑の苔庭として扱い、その中に自然の岩を配して、苔の上には桜の花や花びら(菓子)が配され る。7角形の箱の中にまた7つの箱を入れて、その中から菓子の桜の花や花びらを取り出し賞味する。7つの小箱は 63cm ×48cm の和紙の緑色の中に岩としてあらかじめ(固定)配置し、和紙を拡げると岩の配された苔庭が出現する。桜は、山桜、吉野桜、うこんの桜等、様々な色彩の異な る桜が楽しめる。
・古来からの日本文化の結晶ともいえる「庭の自然」を干菓子と結び付ける。
・宇宙環境での自然観はいかがなものかと考える。
・浮遊する庭がどのように楽しめるか?

Fig.1 Fig.2
別紙−1
別紙−2

 

第2案  (別紙−3)
「春薫時空」「春時空」
7角箱、楕円箱どちらを使用してもよい。
この案は、古来からの干菓子の中に、宇宙に対する我々の思い入れを取り入れる。
干菓子でできあがった花や花びらは中心になるが、同時に別紙−5に見られるような干支(動物形)を用い、それらを浮遊させながら宇宙空間の中に我々の生活 感、宇宙観を共存さす。このような文化のあり方について、同乗する他のクルーの人達を通じてコミュニケーションを図る。そのためには、野口さんの誕生年の 干支だけではなく、他のクルー全員を動物に見立てた干支が菓子として存在することが望むところです。自分自身の分身であるような干支(動物)が同じ空間の 中に存在する姿を想像するのは楽しいのではないかと、勝手に思いをめぐらせています。

Fig.3 Fig.5
別紙− 3 別紙− 5

第3案  (別紙−4)
「春、風、音」「春清流」
第1案、第2案の中に吸収させてもよいのですが、自然の中に花や鳥や水を中心にして、より強く地球の自然を強調することによって、人間もその共存として一 部であることを我々自身実感したい。
宇宙空間の中に存在しない水の流れや音の情景、それに空間に浮遊する魚、花をどのようにとらえなおすのかを知りたい。

Fig.4
別紙−4

目的と展開
・全体を通じていえることは、日本文化の一断面としての干菓子を提示して、人々の感情や感覚がどのように左右するのかが知りたいと思っています。
・また、このことを単なる記録のみにとどめることなく、他の文化圏の人達にも(テレビ放映等で)アピールすることができれば、よりよい結果が生まれるので は ないかと期待しています。
・また、野口さんがミッションを終えられた後には、野口さんとクルーの方々からの意見を充分にお聞かせ願えたらと思っています。
・この干菓子制作数は、野口さんがシャトルに持ち込まれるものとは別に、地球上の NASA や NASDA の方々にも同時に賞味願えたら、よりよい意見が聞かせてもらえると思い、宇宙環境と地上の感情のあり方の違いを考える上でも、後の参考にしたいと考えます ので、まだ確定していませんが、30個〜50個ぐらいを制作しようと考えています。
・また、今後、制作の詰めの段階で、野口氏に直接コンタクトすることが可能かどうかお聞かせ願えたら幸いです。


10. 「『干菓子』デザインの発送について」 AAS から NASDA へ

11.「シャトル搭載用『干菓子』最終依頼」  NASDA から AAS へ

12.「野口宇宙飛行士宛『宇宙茶会』の提案」  AAS から NASDA へ


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