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居住空間の提案 - 2
2:宇宙での国際的共同生活 (個人生活のない領域)におけるプライベート場の研究
  ――快適な寝心地の獲得を目的とした現物モデル制作とパラボリックフライトによる実証実験―― 2002年度研究

(1) AAS 微小重力環境利用実験(2002)
―パラボリックフライト実験フリースペースを利用して行った実験

AASのMUSE計画の"KOKOROProject"の“宇宙生活環境のデザイン提案”である。 宇宙飛行士とのインタビューでは“ 宇宙空間が人間の生理的感覚におよぼす影響”が様々に語られている。微小重力体験において、宇宙生活における1/3の時間を過ごす“睡眠”の場のあり方を 探った。
DRAWING、MODELの作成を行った。

Fig. 8
fig. 8   FUTON DRAWING 01
Fig. 9
fig.9   FUTON DRAWING 02
Fig. 10
fig.10   FUTON DRAWING 03

Fig. 11
fig. 11   FUTON DRAWING 04

Fig. 12
fig.12   FUTON MODEL 01

Fig. 13
fig.13   FUTON DETAIL
Fig. 14
fig.14   FUTON MODEL

Fig. 15
fig.15   FUTON MODEL 03
Fig. 16
fig.16   FUTON MODEL 04

Fig. 17
fig.17   FUTON MODEL 05
Fig. 18
fig.18   FUTON MODEL 06

i 実験テーマ: “FUTON・ふとん” PROJECT − “空気に包まれるひと”

微小重力環境における生活場の試作実験 ―― 宇宙における居住空間のありかた提案に向けて
  〜“FUTON・ふとん”project − “空気に包まれるひと”

ii 実験目的

AASのMUSE計画の "KOKORO Project" に “宇宙生活環境のデザイン提案”という項目がある。 宇宙飛行士とのインタビューでも “宇宙空間が人間の生理的感覚におよぼす影響” が様々に語られている。

パラボリックフライト実験(微小重力環境)において、宇宙での1/3の時間を過ごす睡眠の場の閉鎖的環境における快適性を、研究者自身が体験し肉体化し 探った。
睡眠の場の閉鎖的快適性を探ることにより、プライバシーの乏しい宇宙船内における私的空間の展開を考えることとなった。

又、“FUTON・ふとん” と名づけた装置化された睡眠の場を利用した実験は、建築家である研究者の地上の重力場に基く基礎的空間認識の拡大の促進を目的 とした。

iii パラボリックフライト実験内容

“空気に包まれるひと”を現実化するために素材縫製を探った。 33℃前後の快適な温度提供とそれに伴う寝心地を探った。 肉体の両面(前背面)の肉体形状に適合させ、人体のフォルムが微小重力化で自然に外観に現れることを目的とした。 若田宇宙飛行士からの貴重な示唆を受けた。 (コロンビアの事故の前日の、今となっては貴重なインタビューをNASDA浜田様に行って頂いた)

実験は単純化された形状で行った。ISS内における視覚的象徴性を色彩と、長方形形状で獲得しようとした。

1. 仕様/素材
 SIZE W=800 L=1,900 T=50
  素材:生地;ポリエステル100%  中綿;ポリエステル100% 長繊維

2.特徴
 ポリエステル100%の長繊維を使用し、同一素材の外部布地とともに3次元キルト加工を行ない、肉体の両面(前背面)の形状に適合を図ったFUTON。

iv 実験概要

実施日時:2003年3月22日
微小重力状態、約20秒/回
実験回数 2

実験概要:実験は制作者自らが“FUTON”に入り、微小重力体験を行った。実験機のフリースペースの床に寝て2Gの加速度から浮遊した。スペースは狭 く、FUTONの幅長さとも目一杯であった。浮遊時は全体の形状を撮影できるようにFUTONの回転をサポーターに依頼した。

第1回目は、マイナスGがかかり、体は天井にまでいきなり浮上した。不慣れから手を出し天井壁から体を離した。戸惑いのうちに大きく揺れ動き終了した。そ うした過程でも実験時にはゆっくりと浮上し、数秒後に肉体とFUTONは分離し、体が暖かい空気で包まれることが実感できた。空域の気流がかなり乱れたこ とを後に知った。

第2回目は、多少揺れはあったが順調に浮遊した。1回目と同様に体は暖かい空気で包まれ、最後まで持続した。安定した微小重力化に無いためFUTONが、 予定した回転方向とずれサポートされた足元は予測どおりのシャープなエッジ感を映像として表現できなかった。

上半身の行動軌跡の映像から本来の動きが予測される。1回目と同様に体は暖かい空気で包まれ最後まで持続した。映像(C:動画内容:2参照)からも FUTON内部に空気が入り膨らんでいることが理解できる。

本実験から、“空気に包まれる人”をコンセプトとする睡眠スペース形成可能性を見出せた。素材である長繊維の果たした役割の解明は今後の課題である。また 3次元加工による微小重力化のFUTONの肉体適合については、空気の流れの促進(足元一部開放等)を行う必要があると考えられる。

横になった状態での浮上感覚は幸福感を体験として伴い、空中浮遊を印象付けた。


Fig. 19
fig. 19   PARABOLIC FLIGHT
横向き浮遊時1
Fig. 20
fig.20   PARABOLIC FLIGHT
2Gへ加重力時

Fig. 21
fig. 21   PARABOLIC FLIGHT
下向き浮遊時1

Fig. 22
fig.22   PARABOLIC FLIGHT
下向き浮遊時2

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